AutoCADでDWFやPDFなど、枚数の多い出力印刷をするときに便利な機能をご紹介。AutoCADのバージョンは2004~から対応しています。
まず左上のAutoCADアイコンをクリック、続いて「印刷」→「バッチ印刷」とすすみます。
パブリッシュウィンドウが開きます。まずパブリッシュ先のリストで出力する拡張子を選択します。AutoCAD2014では「DWF/DWFx/PDF/ページ設定で指定のプロッタ」への出力が可能です。今回はPDFで試します。そのすぐ下に「開いている図面をすべて自動ロード」とありますが、チェックを入れます。
「開いている図面をすべて自動ロード」にチェックを入れると「シート名」に印刷可能なシートが表示されます。今回はレイアウトタブのみを印刷したいので、モデル空間を選択した状態でDeleteします。
続いて「パブリッシュのオプション」をクリックして諸々設定します。
各項目をクリックするとそれぞれリストで表示されます。主な設定は以下のようなものがあります。
- 場所・・・出力先指定(デスクトップなど任意のフォルダ)
- タイプ・・・マルチシート(ファイルを結合して出力)/シングルシート(1枚ずつ別ファイルとして出力)
- 画層情報・・・画層を保持したまま出力(PDFでも画層のON/OFFが可能)
- 重ね書きコントロール・・・含める/含めない(重なったオブジェクトを1つにするか・しないか)
お好きな設定をして「OK」で閉じます。
その他、「精度」で図面に合った出力が選択できますが、「なし」でも印刷は可能です。「バックグラウンドでパブリッシュ」にチェックを入れると作業中も裏で出力し続けてくれるので便利ですが、「ツール」→「印刷とパブリッシュ」→「バックグラウンドの処理オプション」で「パブリッシュ」に事前にチェックを入れておく必要があります。詳細設定はお好みで試してみてください。設定が終わったら「パブリッシュ」をクリックします。
このメッセージが表示されたら印刷が始まった合図です。
AutoCADの右下にプロッタアイコンがうにうにしはじめました。
完了の吹き出しが現れたら印刷完了です。作業中でもこれが出るので待ち時間を有効に使ってください。
今回はマルチシートファイルを選択したので出来上がったファイルを開くと結合されているのがわかります。お使いのPDFビューアにあるレイヤタブを表示するとレイヤーのオン/オフもできるのでお試しください。特定のレイヤーをオフにしたまま別名保存をするとレイヤー非表示のファイルが出来上がりますので配布の際に便利です。
印刷をしてみてお気づきでしょうが、この方法はレイアウトのページ設定をきちんと行っているからこそ使える機能ですので、普段からきちっと設定しておくことをお勧めします。